取締役としての当事者意識が希薄な社外取締役
-
- 2020年2月、弊社は極東貿易の社外取締役全員とオンラインでの面談を行いました。その面談において、特に寺井取締役について、社外取締役として期待されている責務を果たすというお考えが希薄であるように感じられました。
- 寺井取締役は、極東貿易の取引先であり、また、退職給付信託名義で約6%の議決権行使比率を持つ株式会社IHI(以下「IHI」といいます。)の元代表取締役・現顧問というご経歴です。IHIの歴代の代表取締役は極東貿易の取締役に就任しており、2019年6月総会において、寺井取締役は、IHIの元代表取締役で、当時はIHIの相談役を兼任していた釜取締役と入れ替わる形で就任されました。
- 寺井取締役は、IHI出身者が極東貿易の取締役に就任している理由の1つとして、「極東貿易の創業の経緯」を挙げました。しかし、弊社は、「極東貿易の創業の経緯」がなぜ「IHI出身者が極東貿易の取締役に就任すること」につながるのか理解できません。弊社としては、そのように惰性で取締役を招き入れる慣習が極東貿易の指名委員会の形骸化ひいては極東貿易取締役会のガバナンス不全を招くことを懸念しています。弊社は、寺井取締役を2021年6月に開催される定時株主総会(以下「本年定時株主総会」といいます。)において取締役候補者としないでいただきたいという意見を、極東貿易に対し、以下の書簡でお伝えしました。
- なお、2021年4月26日、極東貿易は寺井取締役が本年定時株主総会の終結の時をもって退任する予定であることをことをプレスリリースにて公表しました。
2021年2月にIHIに対して送付した書面で弊社が表明した意見
- IHIの歴代代表取締役が極東貿易の取締役に天下りする慣行は、ガバナンス不全を招来するため廃止するべきであること。
- IHIの元代表取締役副社長である寺井社外取締役は、極東貿易の取締役としての当事者意識が欠如しており、社外取締役候補者としてふさわしくないこと。